チルドレンコンサートに関する個人的所見

夏休みですね。みなさまいかがお過ごしでしょうか。

夏休みということはそろそろ某団体のクソデカ事業、チルドレンコンサートが動き始める時期となってきました(本当はもっと早くから動き出しているらしいが割愛するものとする)。

あのイベント、団のメンバーにおいても相当賛否が分かれる事業であると認識しております。事実あの期間を期に演技力が飛躍的に向上し、他メンバーと仲良くなることで活動全体の参加率も上がったメンバーもいれば、過酷なスケジュールに耐えかねて団を去ってしまうメンバーもいます。

今回はあのクソデカ事業について、わたくしの視点から好き放題論じていこうと思います。ただ思っていることを連ねていくだけなのでこれが確実に正しい!というわけではないので鵜吞みにしないようにしてください。

今回は超激烈に長いため目次をつけておきます。

 

 

 

 

 

①わたくしの立場について

まず前提として、わたくしがチルコンに携わったときの立場について確認しておこうと思います。

 

一年生の時は他のメンバーと変わらず一人の演者としてチルコンに臨みました。水曜学童は毎回のように参加していましたが、土日の活動参加率はまばらでした(特に日曜はほぼ行ってない)し、特に委員をあてられていたわけではありませんでしたから、特に仕事の無いモブメンバーAという感じです。練習日に関しては授業やらバイトやらがない日は確実に参加していました。中高と部活人間だったので週二の練習ぐらい余裕だったわけです。

クソ真面目に参加しクソ真面目に先輩方の指導を受けていたこともありこの期間で演技力を飛躍的に上昇させることができました。ダンスに関しては特に笑顔をつくることがクソ苦手だったこともあり愉快な先輩方や上手な同期たちにボコボコのギッタンギッタンにさせられながらもどうにか見せられる程度にはすることができました。

なおダンス曲「パプリカ」の音源をなぜか作っています。なぜ作ったのかは正直覚えていませんが恐らくごり押したんだと思います。出来はまああの時点ではまずまずだったな、と思っています。

 

二年生の時はコロナでそれどころではなかったのでチルコン未実施。クソです。

 

三年生の時は代表任期末期のイベント。当時の私はそろそろ僕以外が主体的に活動できる機会を設けるべきだ(この辺の話はおいおいグッバイみすたーの方でするつもりである)と思っていましたのでどちらかというと陰で支える、という形をとらせていただくことにしました。役職もほぼ個人業の音響を勝ち取り、のんびり曲を作って遊んでいました。

練習日は大体参加していましたが、練習してるの眺めながらパソコンとにらめっこ、というのが基本形でした。あと脚本制作は三年生主体の活動だったので脚本案を作成し、最終的に選ばれた脚本にもすこし手を加えさせていただきました。

四年生の時も昨年度と同じ感じでいいかなあ…と思っていましたが許されず、衣装班を任ぜられました。それとは別に音響はやっており、歌唱用メインテーマ(????)も作曲しました。前年度と同じく練習日は大体参加して活動を眺めていました。

 

以上がわたくしのチルコン関係歴になります。要約すると「なんか一人で変なことやってたし毎年クソ真面目に参加していたけれど、直接運営には携わっていないモブ」ということです。あと私は基本的にチルコン大好き人間です。なので大体のことを肯定的にみている傾向があります。

 

②チルコン演者は一回生のみがやるべきか、と言う問題

まず問題になってくるのは「チルコン演者を一回生強制でやらせることに対する是非」です。メンバーの中には当然「子どもと遊ぶのが好きで入ったけど人形劇とかそういうのはちょっと…」という人もいるわけです。そういう人も全員参加!という文化はどうなの?と考える方は少なからずいると思います。

私の考えは「一回生はチョイ役でもいいから全員何らかの形で演者として出るべき、それはそれとして上回生も出演したかったらドンドン出ていいのではないか」というものです。

やはりチルコンの経験はメンバーを明確に成長させます。練習を通してひたすら声を出したり、大きなアクションをすることを叩き込まれますが、これは日々の学童訪問においても必ずや役に立ちます。声を大きく出すことや身振り手振り、リアクションを大きくすることは学童訪問などで子どもたちと関わる際(特にプログラムするとき)に重要です。さらに今年以降は(恐らく)対面開催に戻ることですから、子どもの前で臆することなくしっかり演技する力というのもついてくるわけです。少しの役でもいいから是非やらせるべきだと思っています。

さらに演じるのが好きな上回生がいるのであれば、積極的に一回生に交じって参加すべきである、と考えています。先ほど「子どもと遊ぶのは好きだけど…」という人がいる、という話をしましたが、それとは逆に「人形劇や紙芝居をするのは好きだけど、子どもと遊ぶのは得意ではない」という人も一定数いると思います。かくいう私もどちらかというとそういう人間です。さらに弊団体には「子どもたちにショーをするのが楽しそうだから入った」などという人間もちらほらいます。そういうメンバーを小道具や衣装班にしておくのももったいない話だよなあ…とは前々から思い続けていました。

経験を積んだ、演じるのが好きなメンバーと一緒に練習する、というのは初挑戦となる一回生にとってかなりいい刺激になるのではないか、と考えています。ただ見るだけでなく、隣で演技している中で見えてくるものもあると思いますし、なにより「この人がいてくれるから大丈夫」という安心感が付いてきます。

 もちろん上回生は就活準備やら卒論やらで忙しい時期、全員が全員まともに活動できるとは思いませんし強制もいけません。ただそれでも中にはもう一回チルコン出たい!という酔狂な人間もいると思います。そういう意欲的なメンバーはどんどん演者隊の中にぶち込んであげる、というのもいいと思います。(ただ主役級は避けるべきです、あくまでも一回生主体のイベントですからね…。)少なくとも私はチルコンに毎年出てもいいよ!と言われていた場合確実に毎年出て後輩たちとともに大騒ぎしていたと思います。私のような人間は現在の体制の中にも何人かはいるんじゃないかな…?とも思っています。ただこれの難点として「一回生が主体的に活動する場を奪うことになる」というものがあげられます。どうしても先輩方と一緒に活動するとなると、進行を上に任せがちになるのは仕方のないところです。ただ現状も演じるのが一回生なだけで全体を動かしているのは上回生、というところでありますのでまあ大きな影響はないのではないか、と思います。

ちなみにこれは余談ですが、私はチルコンを通してある技能を習得し、それがきっかけに人形劇&紙芝居における演技力を各段に上昇させることができています。それは「顔を使って演技する」こと。チルコンの際は全身を使って表現するわけですから、当然表情というのも重要になってきます(録画時代はろくに見えないのであまりそこについて言及されることはなかったように思います)。私もよく「顔が喜んでない」「顔が変わっていない」などの指摘を受け、改善を図っていきました。その中で、「表情豊かにすれば自然に声も感情がこもっていくな…」ということに気づきました。この知見は学童のプログラム上演にも生きます。私は人形劇や紙芝居を演じる際、身体の動きはともかく、少なくとも「首から上はあたかも自分が舞台の上で演じているように動く」ことを心がけています。こうすることによって、より声に感情を込めることができる、というわけです。

 

③チルコン委員の負担について

 皆さんご存じの通り、チルコンを運営するのはチルコン委員です。弊団体は幹部含め様々な役職がありますが、その中でも一番大変なのがチルコン委員であると思っています。少なくとも代表よりかは大変なお仕事です。現状チルコン委員に負担が偏り過ぎてしまい、毎年委員の皆様は満身創痍となりながらチルコンを乗り越えています。これをどうみるか、という話です。

 委員の仕事については僕の知る限りでこれだけあげられると考えます。

  • 会場の選定、予約
  • 各種係とやらせることの選定

  • 練習日程の決定並びにそれに伴う日程調整、連絡
  • 施設予約会の参加
  • 台本の用意
  • 練習の指揮
  • 学童へのアポとり
  • プレゼント選定、梱包
  • クリスマスカード制作
  • 当日の全体指揮

ざっと思いついた限りでこれだけあります。その他私の知らない各種雑務があると考えると膨大な作業量になります。これをこなしつつメンバー全員をまとめていく必要があるのですさまじく大変な仕事です。

 

まず委員の選定ですが、上からの指名方式をとるべきであると考えます。ご存じの通り相当大変な仕事、さらに一回生をまとめるリーダーシップが必要になります。「やってみたい!」と思う方を採用するのもモチベ維持の観点からは重要ですが、それ以上に「この人なら大丈夫!」という人を上回生(これはチルコン委員でもいいし幹部でもいいと思います)が判断して決めるほうがよいと思います。なお例年は6月にあった春合宿において発表されていました。歴代の先輩方は最初の二か月で一回生の様子を観察し、チルコン委員(と学祭委員)を選定していた、と言う話になります。そんな短期間できちんと判断できるのか?とは思いますがチルコン委員の同期や先輩方の顔ぶれを考えてみると完璧なチョイスがなされているのでまあどうにかなるのだと思います。

次に委員業務、基本的には1回生と2回生の委員が中心となって行っていました(2019年度は3・4回生の元チルコン委員が動くことはほぼなかったぞ)。昨年度もそのような動きができていたと思います。基本的にチルコン委員は各学年二人(学年のメンバー数によってはもう少しいてもいいのではないか?と思います、少なくとも最低2は必要です)なので、四人で仕事を回すことになります。一回生にとっては初めてのチルコンですし、そもそも自分の演技練習と並行しての作業となります。そのためあまり無理はさせられません。とはいえ負担が二回生に偏るのも考えものです。昨年はほぼ全部を二回生(しかもチルコン委員一年目)がやっており、その結果まあ地獄をみていました。これではいけません。

私の考えは「運営と現場で仕事を分ける」のがよいのではないかと考えます。施設予約等他のメンバーとあまり関わらない部分をやる人と、練習日程の策定、当日の監督などメンバーと関わる部分をやる人で分かれてしまう、ということです。2019年度はこの形をとっていたと思います。運営面はほぼぜんぶ2回生がやって、練習日程などはほぼぜんぶ1回生がやっているように見えました。仕事の棲み分けをすることで、あれもこれもしなければならない、という事態は避けられるのではないかと思っています。あくまで理想論なので現実的に可能なのかどうかはわかりませんが…。

また、仕事を他のメンバーに任せる、ということもありではあると思います。チルコンの時期になると幹部が割と暇になっているはずです(まあ就活準備やらボラ団の引継ぎやらあるけど)施設予約会あたりは幹部も経験したことがあるはずなので、いっそ投げてもいいのではないか、と思います。

 

④開催時期について

ここ数年はDVD発送やらなんやらの関係でチルコンは11月末に行っていました…が、それ以前は12月末、小学校が冬休みになってから行っていました。そうでないと子どもたち呼べませんからね。実施が対面に戻るのであれば当然本番日程も12月末に戻すべきであると考えます。さすがに1か月の差は大きいです。ここ数年有識者の皆様がチルコンのレベル低下について嘆いていましたが、こればかりは練習期間の差でありどうしようもない、気にしなくていいものだと思っています。後は直接子どもたちの前で披露するか、録画かという点でモチベが違う、という点もあると思います。これも対面に戻せばすべて解決します。練習スケジュールは11月までは昨年通り(直前追い込みはないパターン)で12月分を追加、という形がいいと思います。そうすれば今年は去年の段階から1か月間進化したコンサートを実施することができます。

…昨年も一昨年もあと一か月あればなあ、と悔やむことはあります。特に去年などは11月末のレベルでいけば僕らの上をいっていたような気がしますからね。これに関しては誰も悪くないのでどうしようもないですが…。

 

⑤脚本・役・係の選定について

 

まず脚本について。昨年度の脚本は二年次チルコン委員が担当した、という話を伺っています。例年は二年生が一人一つ脚本案を出し合ってそこから決めた、ということになっています(2021年度は1・2回合同チルコンなので3回生担当)。担当学年については現状維持でいいと思いますが、チルコン委員オンリーで執筆すると負担が増えて大変であり、作品制作を通じてチルコンに対する当事者意識を持つ、という観点からも2回生全員で考える機会を持った方がいいと思います。

なお、脚本を書くにあたって考えておくべきこととしては、「特定のキャラクターに負担がかからないようにすること」「キャラクターが自由に動きやすいものにすること」「突然の退団・入団に対応できるようにしておくこと」などが挙げられます。

負担の集中に関しては、だれか一人主人公を置いてしまうと(演劇部出身者でもない限り)かなりしんどいことになると考えています。主人公ポジションを二人以上のチーム体制にする(去年のオタマジャクシなどはこの形をうまくとっていたと思います。)などの工夫が必要であると思います。

キャラクターが動きやすくする、というのも重要な点です。特に去年、オタマジャクシたちが当初足も手もない状態、さらに水の中から出られないということもあり相当動きづらく、演出の際に苦労したことは記憶に新しいと思います。派手な動きと言うものがチルコンでは求められますので、できる限りキャラクターの動きに制限を持たないでできるキャラ配置をすることが必要であると考えます。

最後に突然の入退団に対応できるような形にすることです。これは「複数人のグループを作ってしまう」ことが効果的です。例えば昨年のもので言うと、ガヤの動物たちチーム、洗濯屋チーム、かえるチームという感じです。複数人一チームで動かしておくと、誰かが抜けてしまったとしても役を統合させることでどうにかなりやすいと思います。近年は人数過多の都合上演技隊とダンス隊で分かれていた(後述)ため、人員の補充が容易でしたが今後はそうもいかないと思いますので、上記のような策をとっておくことをお勧めします。

次に役の選定について、例年チルコン会議で決めているのは当然よいこととして、いい加減対面での会議開催に移した方がよいと思います。読み合わせにしてもそうですし、役を決める際に誰かと直接話ができる、という利点は非常に大きなものであると考えています。…よく考えたら対面チルコン会議を知っているメンバーもう居ないんですよね。恐ろしい話です。なんなら子どもたちの前で披露するチルコン自体経験者いませんからね…。

なおここ数年はあまりにも出演者が多かった(一昨年は1・2回生合同開催のため、昨年は活動が満足にできずメンバー厳選に間に合わなかったため)ので、全体を演技隊とダンス隊に分けていましたがもうその必要はないのではないか、と考えています。二学年合同でやる意味もないですし、今年ははじめから活動がフルで行えている現状、「とりあえず入ってみたけど活動内容が合わず辞めていく人」のふるい落としはチルコン開始時点であらかた済んでいるだろう、と考えるからです。

…というかそもそも「数年前に使った脚本を再登用する」というのもアリだと思います。学童は基本的に1~4年生の子どもがいるため、4年前の台本なら使うことができます。現状チルコン台本がちゃんと残っているかと言われると怪しいので実現可能性があるかは分かりませんが、一つ考慮してみてもいいのではないかと思います。丁度4年前にあたる2019年度の台本などは(自分がやっているから相当な思い入れがあるのもありますが)相当うまくまとまっているのでお勧め…と言おうとしましたがよく考えたら基幹部分を人形劇で作り直していました。オチが一緒なので没とします。ああもったいない。

最後に上回生の係分担について。一昨年までは基本的に男性が小道具大道具、女性が衣装班という形、去年は完全にごちゃごちゃ、という形でした。個人的には去年の形が新鮮であり、いろんな考えが生み出せるという観点からもよかったと思います。それはそれとして「衣装がいいか、小道具がいいか」ぐらいのアンケートはとってもいいと思います。なお2019以前はチルコン会議の時に上回生は自分たちでグループ分けしていたように記憶しています。

ちなみに音響照明等は、「全編通して作曲したい」みたいな馬鹿野郎が現れない限りは他係との併用でいいと思います。ただ一人はしんどいと思いますので2~3人態勢で動いた方が、引継ぎなどの問題もなくよいのではないかと思います。

 

⑥チルコン練習について

 まず日程について。曜日日程固定でいくのがよいと思います。メンバーの授業&バイト予定を集め、来れる人が多い日程をいくつか選び、そこで毎週練習する、という手法です。ここ二年はまあまあ不定期だったため「今日誰が来るのかわかりにくい」という問題がありました。ある程度日程を固定して取り組めば、活動の中で「明日は誰と誰が来るだろうから、ここの練習ができるな」などということも考えられるため、練習内容も決めやすいのではないか、と思います。さらに練習日程を固定することで、チルコン練習を日々のルーティーンの中に組み込みやすくなる、という利点もあります。実際2019年度は曜日ほぼ固定の練習だったため非常にやりやすかったです。

 また特定の曜日に来れる人を一つのチームとして劇の配役を考える、というのもよい案なのではないかと思います。同じ場面に出演する人の練習参加可能日程がずれると、いつになっても合同練習ができなくなる、という問題が生まれます。事前に参加可能日程を決めておいて、それをもとに配役を考えれば、「この曜日はこのチームが揃うから、有意義な練習ができる」などの考えを持つことができると思います。この場合、チルコン会議の前に時間割などを集計する必要がありますが、そもそも9月には学童委員が時間割集めているはずなので問題はないと思います。

 練習会場については現状使っている施設でいいと思います。ただリハーサルに関しては確実に全員集まれる日を選び、本番と同じ会場でやるべきである(外部会場使うならリハーサルと本番で二回借りよう)と思います。また凛風館屋上での声出しなど、声の通りにくい環境での練習も効果的だと思います。本番会場については2018年度以前は南千里にあるホール、2019年度はJR吹田駅近くのホール(我々の卒制会場)、2021年度以降は関大KUシンフォニーホールが会場になっています。確実に場所を取る!という観点からいくと、何か月前から予約がとれる民間(といっても市営だが)の施設を使った方がいいような気がします。KUシンフォニーホールはどうしても他団体との兼ね合いが厳しいですからね。某応援団じゃない方のチアとか実に図々しいし(暴言)。

 また、ここ数年はZoomで読み合わせ等の練習をしていましたがもう廃止でいいと思います。練習に来やすいという利点こそありますが対面でやらないと効果が薄いのはまあ間違いないと思います。声が出ているかどうかもわかりませんからね。何より楽しくないし、終わった後ごはん行けないし…。

 

 次に進め方について。練習会の進行は基本的にチルコン委員が行うことになっていますが…、別にその必要はないように感じます。もちろんチルコン委員は最低限進行ができるように流れをおさえておく必要があると思いますが、別にチルコン委員でもない上回生が場をもっても、何なら普通の一回生が仕切ってもいいわけです。練習内容についてはまあ現状通り演技する→演じた感想→見た感想の流れでもいいと思いますが、その場のメンバーのやりやすいやり方があるならそれでもいいと思います。いろいろ試してみてください。私がお勧めする練習方法としては「役をシャッフルしてやってみる」というものです。他者が解釈する自分のキャラの演技を見ることは結構勉強になります。そういえば我々の代はチルコン練習開始当初声出しと活舌の練習をやっていました。毎回やるとか言っておきながら続かなかったのであれですが、そもそも声を出すということはすべての基本でありますので、やっておいて損はないと思います。

 

⑦チルコン練習をピリピリさせないために

 さて、「チルコン練習の時だけなんかやたらと上下関係が目に見えてくるのでしんどい」「普段の練習よりピリピリした雰囲気できつい」みたいな話を聞いたことがあります。そう言われると確かにチルコン練習は「上回生」と「下級生」の違いがはっきりと出ているような気がします。しかしよく考えるとこれはおかしいことです。というのも、チルコン練習の基本的な流れは普段の人形劇や紙芝居、ゲームの練習と変わらないはずなのです。演者が一度やってみて、そのうえで気付いたことを話し、周りで見ていたメンバーがアドバイスをする。普段となにも変わらないことをしているはずなのに、このような差がみられるのはなぜなのでしょうか。

 もちろん演者が一回生オンリーで見る側がほぼ上回生オンリーということもあると思います。ただ何か、いつもの練習とは違うピリピリとした雰囲気が醸成されています。これはチルコン委員にかかるプレッシャーが要因なのではないかと思います。チルコンは超巨大事業。その運営を任されているチルコン委員が抱えるものは、普段の学童委員が抱えるそれとは比べようのないくらい大きなものであります。さらにチルコン委員は「しっかりしている」人が選任されているはずですから、練習に対してもストイックになりがちです。別にそれが悪いとかいうわけではありません(寧ろクオリティの高いショーを目指すためには必須といっていいでしょう)が、数か月そういう体制が続くと委員側も演者側も疲れてしまい、徐々にピリピリした雰囲気になっていきます。さらに練習をみる上回生は大体チルコン委員+数人と言った感じです。チルコン委員以外の上回生のメインワークは大道具や衣装になります。練習を見に行かないといけないという義務もありませんから(よほどの変態でない限り)毎回やってくることもありません。さらに先輩方はたまに練習にやってきても「あまりみていない自分が口を出すのは申し訳ないな」などという考えをもち、たいして指導しないこともザラにあります。その結果、余裕のないチルコン委員(の上回生)が下級生に指導する、という光景が日常となり、最終的に「上下関係が目に見えてくる」ことになるのです。

 ではこれを改善するためにはどうしたらいいか。簡単に言えば「チルコン委員以外も積極的に練習を引っ張っていく」ことが必要であると考えます。そもそも上回生は(今はダンス隊などという例があるので難しいですが)チルコン経験者。自分が演技をしてきたなかで教えられてきたことを多少は覚えているはずです。それをそっくりそのまま教えてもいいわけですから、「練習見たけど言うことないな…」ということにも基本ならないわけです。また、その場にいる演者の一回生が練習をみる側に回って指導をする、という機会を求めるのもよいと思います。声だけでもある程度演技練習はできますし、周りの人の演技を観察することで得られることも多いでしょう。そのうえ、チルコン練習の場で他人にアドバイスする訓練を積んでおくことは、その後のプログラム練習はもちろん、自分が先輩になった際にも役立ちます。

また、大前提として上回生と一回生が仲良くなっておくことも重要なことです。普段活動に来ているメンバーはチルコン時には大体仲良くなっていると思うので大丈夫ですが、普段あまり来ないメンバーはそうもいきません。限られた機会の中で会話を重ね、少しでも仲良くなった状態でチルコン練習に臨むことがベストとなります。これはチルコン委員のみならず、代表等幹部の皆様にとっても必要なことです。「幹部と話せる」ってのは何かあったとき相談ができるという精神衛生上、結構重要なことだと思いますからね。一回生同士が仲良くなることももちろん重要ですが、そこは学祭やらなんやらで勝手に仲良くなる(はず)なのでなんとかなるでしょう。最低限チルコン委員1回生とそれ以外1回生が分断されなければ大丈夫です。

 

⑧衣装・小道具・大道具について

チルコンを彩る衣装や大道具等の仕事も重要なものです。ただ毎年同じようなものを一から作っている印象があり、ここは改善することができるのではないかと考えます。

衣装について、特に去年の動物たちが着ていたような量産型衣装については毎年作ったものを保存する形でもいいのではないかと思います。チルコンの登場キャラは動物たちであることが多く、昨年度使ったものをそのまま流用する、ということもまったく不可能ではないはずです。それに一から全部作ることになると大量のフェルトが必要になり、駅前のダイソーが枯渇してしまい面倒ですからね。また型紙か何かを作り、毎年それ通りに作るというのも業務効率化の観点からアリだと思います。誰がその仕事をするのかは知りませんが…

大道具小道具に関してはBoxの容量上保存は無理ですが、どういうものを作ったか、どのように作ったかというものをメモに遺しておけば後世の役に立つはずです。正直ここに関しては一ミリも触れたことがないのでこのあたりにしてきます。

 

⑨音響について

まず確実に必要なことは「本番の日の前に必ず本番と同じ会場でリハーサルをする」ことです。2021年度はそれを怠ったがために本番当日本当に地獄を見ました。特にKUシンフォニーホールは音響設備が死ぬほどややこしいので事前に練習をしておくべきです。内本町コミュニティセンターはまあまあ楽です。

音源に関してはどっかから適当にBGMを引っ張ってくればいいと思います。ここ二年は音響がバカだったのであれですがそれ以前は色んなとこからBGMを持ってきて使っていました(youtubeに載せないから著作権を心配する必要もなかった)。私は全部パソコンから出力していましたが、CDの中に使う音楽を全部入れておく、というのも一つアリだと思います。効果音について、私は必要に応じてパソコンにダウンロードしていた音源を再生することで鳴らしていました。特に問題はなかった(再生ボタンと実際の音声の間にラグがあるため練習は必須)ためこれでいいと思います。

 音響の引継ぎについてはある程度チルコン委員の皆様にしているつもりではいます。それはそれとして分かりにくい部分も多い専門職なのでなにかあれば聞いてください。

 

⑩クリスマスカード&プレゼントについて

ここ数年は全学童送付なため17学童分作っていました。その前はチルコン見に来てくれた学童にのみ(4つか5つぐらい)作って配っていました。今後は対面に戻ると思いますので以前の形に戻していいと思います。そっちの方が少ない学童に多めの金を使えますからね。なお「対面ではいけないけどDVDはほしい」などと言い出す学童も出てくると思いますのでどうにか対処してあげてください。なおその辺の連絡は、2019以前は郵便で行っていたように記憶しています。あとクリスマスカードは2021以前の手作りタイプがやはりいいよなあ…と思います。昨年度の奴は写真が多いという利点こそありますがやっぱり味気ないからね…。

 

 

以上が私のチルコンに関する所見になります。…まさか1万字を超えるとは思いませんでした。これにインタービューでも足せば立派な社会学部卒論の出来上がりです(暴論)。特にファクトチェックなどもしておりませんので大嘘書いていたらご容赦ください。

チルコン、改めてあかとんぼだからできる良いイベントだと思っています。しかしそう思わない、チルコンで苦しむ人がいることも事実です。今年の、そして今後のチルコンで問題点がいくらか改善され、良いものが作られることを切に願っています。また練習なり本番なり見に行きたいとも思っているので呼んでくれると喜びます。